ダイレクトボンディング
~あまり歯を削らずに審美性にこだわった治療方法~
ダイレクトボンディングとは、虫歯の部分だけを削り、コンポジットレジン(セラミックとレジンを混ぜ合わせた強化プラスチック)を直接歯に装着して修復する接着剤技術を応用した治療法です。
この治療法は、直接法ともいわれ、削る歯を最小限に抑えることができ、天然歯のような美しい自然な色や形を再現することが可能です。
この治療法の特徴
- 『歯をあまり削らない』虫歯のみを削り、治療跡を埋めるので、削る量は最小限に抑えることができます。
- 『痛みがでにくい』削る量が最小限なので、神経への負担も軽減されます。
- 『1度の通院で治療が終了』型取りの必要がないので通院を重ねることなく治療できます。
- 『歯の形を修正できる』前歯部分の隙間(すきっ歯)やわずかな捻れを矯正することなく、短時間で整えることができます。
- 『自然な仕上がり』周囲の歯を見ながら治療をすることが可能なので、見た目は天然歯に近い自然な仕上がりです。
当院のダイレクトボンディングの実症例
年代・性別 | 40代女性 |
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主訴 | セラミックより費用を抑えたいが、綺麗に治したい |
部位 | 右上1番、左上1番(2本) |
料金 | ¥30,000- × 2本 + TAX |
保険治療とダイレクトボンディングの違い
厳選した素材の使用
▲ダイレクトボンディングで
使用する厳選した素材
ダイレクトボンディングに使用する材料は、ハイブリッドレジン(≒ハイブリッドセラミック)を用いております。
保険適用で使用されるコンポジットレジン(CR)と比べて、強度や艶(つや)が高くなっています。これはコンポジットレジンの脆弱性(壊れやすさ)を高めるために、セラミック粒子を混合させてつくられたためです。
選べる色調にはほとんど限りがなく、ダイレクトボンディングでは、患者さんの他の歯と色が調和するように多岐に渡る素材から最適なものを選び、調整することができます。
現在、世界各国で多数発売されている製品の中から、じっくりと吟味してとりいれた材料でございます。
治療技術の違い
▲ダイレクトボンディングで
使用する器具①
保険診療の『金属(銀歯)』の場合は、『合着』です。
セメントが歯と金属の間を埋めて、その摩擦力ではまっているだけで、歯と一体化している訳ではありません。残念ですが、時間が経ってセメントが劣化し溶けてくると、隙間ができ、再び虫歯になる可能性が高く、金属が5年~10年ではがれてきます。
自費診療の『ダイレクトボンディング』は『接着』です。
接着とは被着材と接着剤の化学的な結合(分子的結合力)によって吸着する化学的な原理です。歯と一体化しているので、隙間のない状態になり、虫歯の再発防止、自分の歯を長持ちさせることを可能にします。
▲ダイレクトボンディングで
使用する器具②
歯の治療は、永久的に持つものではなく、必ず再治療の時期が来ます。
一度失うと再生しない組織である歯は、治療する時にいかに健康な部分を多く残しておくかで、歯の寿命が大きく変わってくるのも事実です。
ただし、この治療は手技が難しくすべての歯科医ができるわけではありません。
できる限り健康な歯を残すための技術、患者さんの他の歯と色が調和するように多岐にわたる素材から最適なものを選び、さらに色合わせのセンスが必要になってきます。
マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いた精密治療
▲マイクロスコープによる精密治療
当院ではダイレクトボンディングの治療の際、マイクロスコープを使用します。
ダイレクトボンディングは、材料を直接歯に盛り足していくという非常に繊細な接着技術が求められますが、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いることで、20倍に拡大した視野で治療を行うことが行うことができ、精度の高い仕上がりを可能としています。
ラバーダム防湿による無菌的処置
▲ラバーダム防湿による無菌的処置
また当院では唾液の侵入を防ぐため、すなわち細菌の感染を防ぐためにラバーダム防湿を行っています。
ラバーダム防湿とは、根管治療の際に、ゴムのシートのようなものを患者様のお口の周りに張って治療する歯だけを露出させて治療する方法です。
こういった無菌的処置を施すことで、虫歯が再発するリスクを減らすことができます。
ダイレクトボンディングの特徴
① 天然歯と同じような美しい色味
天然歯の色調を再現しやすく、色調や透明感の異なる多種類の材料を使用することで、周りの歯と見分けがつかないくらい自然感のある歯の色調を再現することができます。
② 噛み合わせ、強度に優れている
咬むときの力に対して歯の抵抗する力が、金属よりも天然の歯に近い状態になるので、噛み合わせが自然です。材料が欠ける等のリスクも低く、修復も可能です。
③ 二次むし歯になりにくい
歯と材料との境目を化学的に接着しているので、再びむし歯になる(二次カリエス)リスクが低いです。
つまり、審美性(自然な見た目)に優れ、耐久性(強度、虫歯再発防止)がある治療が1回の治療で出来る治療法、これがダイレクトボンディングの大きな特徴です。
よくある質問Q&A
- どのようなケースが対象になりますか?
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ダイレクトボンディングは下記のようなご要望に適しています。
- 時間が無く1回の通院で仕上げたい
- 歯をなるべく削りたくない
- 歯の形が気に入らない、歯の形を治したい
- できるだけ費用を抑えてキレイにしたい
- 前歯の隙間が気になる、隙間をなくしたい
- かけてしまった歯の形を治したい
- 以前に治療した詰め物が変色してきた
- 金属の詰め物を白くしたい
適用できないケースもございますので、詳しくは診査・診断のうえお伝えいたします。
- どのようなケースが対象外となりますか?
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- 神経にまで到達した虫歯には治療対象外となります。
- 過去の小さな金属の詰め物のやり変えにも有効ですが、大きな詰め物のやり直しには不向きです。
- 治療期間はどのくらいですか?
- お口の中で直接詰める治療なので、型取りの必要が無く、基本1度の通院で治療が終わります。
- 治療時間はどのくらいですか?
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ダイレクトボンディングの治療時間は、治療部位や治療範囲、治療難易度によって異なりますが、通常30分~1時間半程度です。
ダイレクトボンディングの初診相談時で直接お口の中を拝見させていただいてからご説明します。
ダイレクトボンディング料金表
※下記料金は別途消費税が必要です。
前歯部 | |
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切端/唇側面/歯頚部 | 20,000円 |
コンタクトを含むもの | 30,000円 |
コンタクトを2つ含むもの | 50,000円 |
臼歯部(奥歯) | |
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咬合面/歯頚部 | 20,000円 |
コンタクトを含むもの | 30,000円 |
コンタクトを2つ含むもの | 50,000円 |